自分の代で会社を成長させたい2代目・3代目社長が、ビジョンを組織に浸透させる方法
ビジョンは「伝える」より「一緒に作る」ことで、社員の心に届く
事業を引き継いで数年が経った。
会社はとりあえず回っている。
でも、このままでいいとは思っていない。
先代から引き継いだやり方をただ続けるだけでなく、
自分のビジョンで会社を成長させたい。
そう思い始めたとき、
壁にぶつかります。
「何度伝えても、社員に伝わらない」
「一緒に変わろうとしてくれる人がいない」
「今までのやり方を変えようとすると、
動きが鈍くなる」
これは、自分の代で会社を変えようとした
2代目・3代目社長が
必ずと言っていいほど直面する壁です。
ビジョンが伝わらない本当の理由は、
伝え方の問題ではありません。
社員が「自分ごと」として
捉えられていないことが原因です。
ビジョンを組織に浸透させるために必要なのは、
「伝える」ことではなく、
社員と「一緒に作る」プロセスです。
この記事では、
自分の代で会社を成長させたい
2代目・3代目社長が、
ビジョンを組織に浸透させるための方法を
解説します。
2代目・3代目社長が直面する「ビジョンが伝わらない」という壁
まず、なぜビジョンが伝わりにくいのかを
整理します。
「現状維持でいい」と思っている社員との温度差
社長は、会社をもっと成長させたいと
強く感じています。
先代のやり方をそのまま続けるだけでは、
これからの時代を生き抜けない。
変わらなければいけない、
成長しなければいけないという危機感があります。
でも現場の社員からすると、
今のやり方で数字は出ている、
特に困っていることはない、
という感覚でいることがあります。
この温度差が、
ビジョンが届かない最大の原因の一つです。
社員は「社長のビジョン」として受け取っている
会議でビジョンを語る、
資料にまとめて共有する、
繰り返し伝え続ける。
でも社員にとっては、
「社長が言っていること」で
止まってしまいます。
自分の仕事との接点が見えない、
実現したとき自分がどうなるかがわからない。
こうした状態では、
どんなに熱く語っても
社員の心には届きません。
社員の本音が見えていない
社長がビジョンを語るとき、
社員の本音がどこにあるかを
知らないまま伝えていることがあります。
実は社員の中にも、
「もっとこうしたい」
「会社をこう変えたい」という
気持ちを持っている人がいます。
でもその気持ちが、
社長には届いていない。
お互いの気持ちがかみ合わないまま、
社長だけが空回りしている状態になっていきます。
一緒に変革を起こす「右腕」がいない
ビジョンを浸透させるためには、
社長と現場をつなぐ「右腕」の存在が
重要です。
社長の言葉を現場の言葉に変えて伝え、
現場の声を社長に届ける。
こうした橋渡しができる人がいないと、
社長が直接全員に伝えようとするしかなく、
伝わる範囲が限られてしまいます。
ビジョンが「社員のもの」になる瞬間
ビジョンが組織に浸透するのは、
社員が「これは自分たちのことだ」と
感じた瞬間です。
社長のビジョンと、
社員が日々感じていることが
つながったとき。
「社長が言っていることは、
自分がずっと感じていたことと同じだ」
「このビジョンが実現したら、
自分の仕事がこう変わる」
こうした気づきが生まれたとき、
ビジョンは「社長のもの」から
「自分たちのもの」になります。
この気づきは、
一方的に伝えるだけでは生まれません。
対話の中でしか、生まれません。
ビジョンを浸透させるための5つのステップ
では、2代目・3代目社長が
ビジョンを組織に浸透させるために
何をすればいいのか。
CsMが現場で実践してきた
5つのステップを解説します。
ステップ①:まず社員の声を聞く
ビジョンを伝える前に、
まず社員の声を聞くことから始めます。
「今の仕事でやりがいを感じる瞬間はどんなときですか」
「会社がこうなったらいいのに、と思うことはありますか」
「もっとこうしたいと思っていることはありますか」
こうした問いかけをしながら
社員の声を聞くことで、
二つのことが起きます。
一つは、社員の本音が見えてくること。
もう一つは、
「社長は自分たちのことを
わかろうとしてくれている」という
信頼が生まれること。
この信頼があって初めて、
次にビジョンを伝えたとき届くようになります。
ただ、社長が直接聞くと
社員は本音を言いにくいことがあります。
「社長の前ではうまくやっているように見せたい」
「評価に影響するかもしれない」
こうした空気がある中では、
本当の声は出てきません。
外部の人間が間に入ることで、
社長にも言えなかった本音が
引き出されることがあります。
ステップ②:社員の声とビジョンをつなぐ
社員の声が見えてきたら、
その声とビジョンの接点を探します。
「あなたが言った
『もっとお客様の役に立ちたい』という気持ちと、
私が目指しているビジョンは
同じ方向を向いています」
「あなたが感じている
『チームがバラバラな気がする』という課題を、
このビジョンで解決したいと思っています」
社員自身の言葉とビジョンがつながったとき、
ビジョンは初めて「自分ごと」になります。
この瞬間に、
「社長のビジョン」は
「自分たちのビジョン」に変わります。
ステップ③:小さな変化から始めて、成功体験を作る
ビジョンを一気に実現しようとすると、
社員はついていけなくなります。
大切なのは、
まず小さな変化を起こして、
「変わることができる」という
成功体験を作ることです。
「まずこの部分だけ変えてみましょう」
「このチームで試してみて、
うまくいったら広げましょう」
小さな変化の積み重ねが、
「社長のビジョンは実現できる」という
確信に変わっていきます。
この確信が、
社員が自発的にビジョンに向かって
動き始めるきっかけになります。
今まで「現状維持でいい」と
思っていた社員も、
変化の成功体験を積むことで
「もっとこうしてみよう」という
気持ちが生まれてきます。
ステップ④:右腕を育てる
ビジョンを組織全体に浸透させるためには、
社長と現場をつなぐ右腕の存在が必要です。
社長が一人で全員に伝えようとするのには
限界があります。
社長のビジョンを理解して、
現場の言葉に変えて伝えられる人。
現場の声を社長に届けられる人。
こうした右腕を育てることが、
ビジョンを組織全体に広げるための
最も確実な方法です。
右腕は採用するものではなく、
今いるメンバーとの対話の積み重ねの中で
育っていくものです。
「この人に任せてみよう」と決めて、
少しずつビジョンを共有しながら
一緒に考える機会を作っていく。
この積み重ねが、
社長のビジョンを体現して
現場を動かせる右腕を育てていきます。
右腕が育つと、
社長が全員に伝えなくても
組織全体にビジョンが広がっていきます。
ステップ⑤:対話を組織の文化にする
ビジョンの浸透は、
一度伝えれば完了するものではありません。
継続的な対話を通じて、
少しずつ深まっていくものです。
定期的な1on1で社員の声を聞き続ける。
ビジョンに向かった行動を言葉にして伝える。
小さな成功を組織で共有する。
この繰り返しが、
「社長と一緒に会社を成長させたい」という
気持ちを育てていきます。
対話が組織の文化になったとき、
社員は自分から
「もっとこうしたい」という声を
上げるようになります。
その声が、
次のビジョンを作る力になっていきます。
変化を起こすために、外部の力を借りることも一つの選択肢
社内だけでこのプロセスを進めるのは、
難しいことがあります。
社長が変えようとすればするほど、
「また社長が何か言っている」と
受け取られてしまうことがあります。
長年一緒に仕事をしてきた社員ほど、
社長の言葉に慣れてしまっていて、
新鮮に受け取られないことがあります。
外部の人間が入ることで、
「社長だけが言っていることではない」
という空気が生まれます。
社長にも言えなかった社員の本音が
引き出されることがあります。
その本音をすくい上げながら、
社長のビジョンと現場の気持ちをつなぐ。
この橋渡しができると、
社内だけでは動かなかった変化が
動き始めることがあります。
CsMが支援に入った会社では、
外部との1on1で引き出された社員の本音をもとに、
社長と社員の対話が生まれ、
「社長のビジョン」が
「自分たちのビジョン」に変わっていった
ケースがあります。
まとめ
自分の代で会社を成長させたい
2代目・3代目社長が
ビジョンを組織に浸透させるための
5つのステップは以下の通りです。
ステップ①:まず社員の声を聞く
伝える前に聞く。信頼が生まれてから
ビジョンは届くようになる。
ステップ②:社員の声とビジョンをつなぐ
社員自身の言葉とビジョンがつながったとき、
ビジョンは「自分ごと」になる。
ステップ③:小さな変化から始めて、成功体験を作る
「変わることができる」という確信が、
社員を自発的に動かす。
ステップ④:右腕を育てる
社長と現場をつなぐ右腕が、
ビジョンを組織全体に広げる。
ステップ⑤:対話を組織の文化にする
継続的な対話が、
「一緒に成長したい」という気持ちを育てる。
ビジョンは「伝える」ものではなく、
「一緒に作る」ものです。
会社はとりあえず回っているけど、
このままでいいとは思っていない。
自分のビジョンで会社を変えたいのに、
どこから手をつければいいかわからない。
そう感じているなら、
ぜひ一度ご相談ください。
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