論語に学ぶ⑦|「己の欲せざるところは、人に施すことなかれ」が教えるマネジメントの在り方

論語に学ぶ⑦|「己の欲せざるところは、人に施すことなかれ」が教えるマネジメントの在り方

「己の欲せざるところは、
人に施すことなかれ」

孔子が残したこの言葉の意味はシンプルです。

「自分がされて嫌なことは、
人にするな」

2500年前の言葉ですが、
現代のマネジメントにそのまま当てはまります。

一度、自分に問いかけてみてください。

かつて上司にされて嫌だったことは何ですか。

細かく管理されて、自分で判断する余地がなかった。
結果だけを詰められて、何を改善すればいいかわからなかった。
頑張っているのに、認めてもらえなかった。
相談しても、話を聞いてもらえなかった。

こうした経験を持っている人は多いはずです。

でも今、自分が同じことを
部下にしていないでしょうか。

本記事では、孔子のこの言葉を手がかりに、
マネジメントの在り方を見直します。


知らずに「やっていること」に気づく

「細かく管理される」嫌さを知っているのに、細かく管理してしまう

かつて上司に細かく管理されて、
「自分で考える余地がない」と感じた経験がある人は多いはずです。

でもマネージャーになると、
同じように細かく管理してしまうことがあります。

「ちゃんと確認しないと不安」
「任せると失敗するかもしれない」

この不安が、
かつて自分が嫌だったマネジメントを
繰り返させます。

「結果だけを詰められる」辛さを知っているのに、結果だけを詰めてしまう

数字が悪いとき、
「なぜできないんだ」と詰められた経験がある人は多いはずです。

何を変えればいいかわからないまま責められる辛さ。
あの感覚を知っているはずなのに、
自分が同じことをしてしまっていることがあります。

「認めてもらえない」孤独を知っているのに、認めることを忘れてしまう

頑張っているのに誰にも気づいてもらえない。
この感覚を経験したことがある人は多いはずです。

でも忙しくなると、
メンバーの頑張りを言葉にして伝えることが
後回しになっていきます。


なぜ「嫌だったこと」を繰り返してしまうのか

自分が嫌だったマネジメントを
繰り返してしまう理由は、
いくつか考えられます。

自分がそうされてきたから、それが「普通」になっている

長年そういうマネジメントを受けてきた人は、
「マネジメントとはそういうものだ」という
認識が無意識に根づいていることがあります。

嫌だったけど、
「それが仕事というものだ」と受け入れてきた。
だから自分もそうしてしまう。

「嫌だった感覚」を忘れてしまう

マネージャーになって時間が経つと、
かつて部下だった頃の感覚が
薄れていくことがあります。

「自分もそういう時期があったな」という記憶が、
日常の忙しさの中で薄れていきます。

「成果を出さなければ」というプレッシャーが、余裕を奪う

数字のプレッシャーが強い組織では、
マネージャーも余裕がなくなります。

余裕がなくなると、
メンバーへの配慮より
目先の数字が優先されていきます。


「己の欲せざるところは、人に施すことなかれ」を実践するために

定期的に「部下の立場」に戻って考える

「今の自分のマネジメント、
部下はどう感じているだろうか」

この問いを定期的に自分に投げかけることが大切です。

かつて自分が嫌だったことのリストを
頭の中に持っておく。
そしてそれを自分がやっていないかを
確認する習慣を作る。

これだけで、
マネジメントの質は変わっていきます。

1on1でメンバーに直接聞く

「最近、仕事をしていて困っていることや
やりにくいと感じていることはある?」

この問いかけをすることで、
自分のマネジメントへのフィードバックが
得られることがあります。

メンバーが正直に話せる関係性があれば、
「実はこういうことが気になっていて」という
言葉が出てくることがあります。

「嫌だった感覚」を忘れないようにする

かつて部下だった頃の感覚を
意識的に思い出すことが大切です。

「あのとき、こういうことをされて嫌だったな」
「こういう言葉をかけてもらって救われたな」

この感覚が生きているうちは、
メンバーへの配慮が自然と生まれます。


まとめ

「己の欲せざるところは、
人に施すことなかれ」

自分がされて嫌なことは、人にするな。

孔子が2500年前に残したこのシンプルな言葉が、
現代のマネジメントの本質を突いています。

かつて自分が嫌だったマネジメントを、
知らずに部下にしていることがあります。

定期的に部下の立場に戻って考え、
嫌だった感覚を忘れないようにする。

このシンプルな意識が、
マネジメントの質を変えていきます。


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