論語に学ぶ⑥|「三人行えば、必ず我が師あり」が教える、学び続ける組織の作り方
「三人行えば、必ず我が師あり。
其の善なる者を択びてこれに従い、
其の善ならざる者にしてこれを改む」
孔子が残したこの言葉の意味はこうです。
「3人で歩けば、必ず自分の師となる人がいる。
優れた点は見習い、
優れていない点は自分の戒めにする」
誰からでも学べる。
上司や先輩だけが師ではない。
同僚からも、部下からも、
時には自分より経験の少ない人からも
学べることがある。
この発想が、
組織全体の学びのスピードを変えます。
本記事では、孔子のこの言葉を手がかりに、
学び続ける組織の作り方をお伝えします。
「上司だけが師」という思い込みが組織を止める
学びが一方向にしか流れない組織
多くの組織では、
学びは上から下に流れます。
上司がメンバーに教える。
先輩が後輩に伝える。
経験者が未経験者を育てる。
この流れ自体は間違っていません。
でもこれだけだと、
学びの流れが一方向になってしまいます。
上司がすでに知っていることしか
メンバーに伝わりません。
上司が気づいていないことは、
組織の中で誰も学ばないままになります。
「自分より下の人から学ぶ」ことへの抵抗
「部下から学ぶ」「後輩から学ぶ」ということに、
抵抗を感じるマネージャーや経営者がいます。
「自分の方が経験があるのに」
「立場が上なのに教わるのは」
この感覚が、
実は組織の学びを止めています。
経験が少ないメンバーほど、
新しい視点を持っていることがあります。
現場に近いメンバーほど、
上司が見えていない課題を知っていることがあります。
孔子が言うように、
誰からでも学べる姿勢を持つことが、
組織全体の成長につながります。
「三人行えば、必ず我が師あり」を組織に根づかせる方法
① 1on1を「双方向の学び」の場にする
1on1は、上司がメンバーに教える場ではありません。
双方向の学びの場です。
「最近、現場で気づいたことはありますか?」
「この件について、あなたはどう思いますか?」
こうした問いかけを通じて、
メンバーの視点や気づきを
上司が学ぶ場にすることができます。
上司が「教える」だけでなく「学ぶ」姿勢を見せることで、
メンバーも「自分の意見を言っていいんだ」という
感覚を持てるようになります。
② うまくいった経験をチームで共有する
「三人行えば、必ず我が師あり」を
組織に実践するための最も簡単な方法が、
うまくいった経験をチームで共有することです。
「この商談でこうしたらうまくいきました」
「このアプローチを試したら顧客の反応が変わりました」
こうした共有が自然に行われる組織では、
一人の気づきがチーム全体の学びになります。
誰でも「師」になれる。
この感覚が、
組織全体の学びのスピードを上げます。
③ 「善ならざる者」からも学ぶ
孔子の言葉には、
「優れていない点は自分の戒めにする」
という部分があります。
うまくいったことだけでなく、
うまくいかなかったことからも学ぶ。
「あの商談はなぜうまくいかなかったのか」
「あの判断はなぜ間違っていたのか」
失敗した経験を共有することも、
チームの学びになります。
失敗を責める組織では、
この共有は生まれません。
「失敗から学ぶ」文化がある組織でこそ、
誰の経験もチームの財産になります。
学び続けるリーダーが、学び続ける組織を作る
「三人行えば、必ず我が師あり」を
実践できるかどうかは、
リーダーの姿勢にかかっています。
リーダーが「自分はもう学ぶことはない」という
姿勢でいると、
組織全体の学びが止まります。
リーダーが「誰からでも学ぶ」姿勢を見せると、
メンバーも同じように学ぶ姿勢を持ちます。
「あなたのその発想、参考になりました」
「その視点は気づかなかった、ありがとう」
こうした言葉をリーダーが自然に言える組織では、
全員が師であり、全員が生徒です。
この文化が、
組織全体の学びのスピードを変えていきます。
まとめ
「三人行えば、必ず我が師あり」
誰からでも学べる。
優れた点は見習い、
優れていない点は自分の戒めにする。
上司だけが師ではありません。
同僚からも、部下からも、
失敗した経験からも学べる。
この姿勢を持つリーダーがいる組織では、
全員の経験がチームの財産になります。
学び続ける組織が、
成長し続ける組織になります。
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