2代目・3代目社長の「動かない営業組織」を変える4つのステップ|古参社員と新しい挑戦を両立する方法

2代目・3代目社長の「動かない営業組織」を変える4つのステップ|古参社員と新しい挑戦を両立する方法

先代が築いた営業組織を引き継ぎ、次の成長をつくりたい。その一方で、長年会社を支えてきた社員ほど新しいやり方に慎重で、社長が変革を打ち出しても組織が動かない。

この状態は、社員のやる気がないから起きるわけではありません。過去の成功体験、変化への不安、評価の仕組み、経営と現場の対話不足が重なり、変わらない方が安全だと感じる組織になっているのです。

この記事では、先代や古参社員への敬意を持ちながら、営業組織を自走するチームへ変えていくための4つのステップを解説します。

なぜ、営業組織は新しい挑戦をしなくなるのか

過去の成功体験が、変化を止める

今までのやり方で成果を出してきた社員にとって、新しい営業手法や新しい顧客層への挑戦は、失敗するリスクのように見えることがあります。特に、先代の時代にうまくいっていた方法なら、「それを変える必要があるのか」と思うのは自然な反応です。

先代のやり方を変えることは、過去を否定することではありません。何を受け継ぎ、何を更新するのかを整理する視点は、先代のやり方を尊重しながら組織を変える方法で解説しています。

変化しても評価される実感がない

新しいことに挑戦しても、失敗だけが責められ、成功しても評価されないなら、社員は安全な方法を選びます。変革を求めるなら、何を試してほしいのか、どのような行動を評価するのかを明確にする必要があります。

売上だけではなく、新しい顧客との接点をつくった、提案の質を上げた、情報共有をした、後輩を育てたといった行動にも目を向けてください。変化を生む行動が認められると、組織の空気が少しずつ変わります。

経営と現場の間に断絶がある

社長は会社の未来を考えて変革を進めたい。現場は目の前の数字や顧客対応で精一杯。両者が話す機会が少ないと、社長の方針は「現場を知らない話」に見え、現場の不安は「抵抗」に見えてしまいます。

社長と現場の間にある温度差を埋めるには、問題が起きてから対策を出すのではなく、まず本音が上がらない理由を知る必要があります。社長と現場の間にある「見えない壁」の診断チェックをご覧ください。

動かない営業組織を変える4つのステップ

ステップ1:変える前に、守るものを言葉にする

新しい取り組みを始めるとき、社員は「今まで大切にしてきたことが失われるのではないか」と不安を感じます。そこで最初に、会社がこれまで大切にしてきた価値を言葉にしてください。

たとえば、顧客と長い関係を築く、約束を守る、地域に必要とされる、といった価値です。それらを守り続けるために、今のやり方を少し変える必要があると伝えると、変革の意味が理解されやすくなります。

ステップ2:現場の困りごとから、小さく始める

社長が考えた大きな改革から始めるのではなく、現場が日々困っていることから始めてください。商談情報が共有されない、見積もり作成に時間がかかる、引き継ぎがうまくいかないなど、小さな課題を一つ選びます。

その課題を現場のメンバーと一緒に解決し、「変えると仕事がやりやすくなる」という実感をつくることが大切です。

ステップ3:成功体験を、チームのやり方にする

一人の社員や一つのチームでうまくいったことを、個人の頑張りで終わらせないでください。何を変えたのか、なぜうまくいったのか、他のチームでも使える形にできるかを振り返ります。

成功体験を共有すると、「自分たちもできるかもしれない」という空気が生まれます。変革への抵抗が強い組織ほど、いきなり全社を変えようとしないことが大切です。

ステップ4:変革を支えるリーダーを育てる

社長がすべての現場を見続けることはできません。変革を進めるためには、社長の考えを理解し、現場の言葉で伝え、困りごとを拾えるリーダーが必要です。

最初から完璧な人を探すのではなく、変化に前向きで、周囲から信頼されている人へ、小さな役割から任せてください。任せた後に振り返りを行うことで、次世代リーダーは育っていきます。

古参社員を、変革の担い手にする

古参社員を「変化に抵抗する人」と決めつけると、関係は悪くなります。むしろ、会社の顧客、商品、歴史を最もよく知る人だからこそ、変革を成功させる力を持っています。

まず、今までどのような工夫をし、何を大切にしてきたのかを聞いてください。そのうえで、これからの顧客や市場の変化に対して、何を残し、何を更新するかを一緒に考えます。役割を与えるのではなく、相談することから始めると、古参社員の経験が変革の力になります。

変化への抵抗が強い組織では、まず小さな成功を一緒につくることが重要です。古参社員を敵にせず、変革の担い手として巻き込む具体的な進め方は、古参社員が変化に反発するとき、社長が最初にすべきことで解説しています。

まとめ:営業組織を動かすのは、制度よりも納得感

営業組織を変えるために必要なのは、正しい施策を一方的に導入することではありません。社員が「なぜ変えるのか」を理解し、自分たちの仕事がやりやすくなったと感じ、小さな成功を積み重ねられる状態をつくることです。

先代が築いたものを尊重しながら、今の市場に合うやり方を現場と一緒につくる。その積み重ねが、社長一人に頼らずに動く営業組織をつくります。

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