社長と営業現場の「すれ違い」が生まれる理由。意図を正しく橋渡しする対話の技術
社長には、こうしたい想いがあります。
もっとこうした方がうまくいく、
もっとこうした方が会社が良くなる。
この想いは、会社のことを考えた前向きなものです。
ただ、これがそのまま現場に伝わるかというと、
そうではないことが少なくありません。
良い意図が、なぜかすれ違いを生んでしまう。
この現象は、規模の大小に関わらず、
多くの組織で起きています。
良い意図が、反発を生んでしまう
社長が「こうしたい」という想いを
マネージャーやメンバーに伝えます。
でもその意図がしっかりと
伝わらないことがあります。
現場では、「今のやり方を変えたくない」という
気持ちが先に立って、反発が生まれます。
改善や改革が進まなくなり、
メンバーのモチベーションも下がっていきます。
会議で方針を伝えても、現場の表情が動かない。
資料を配っても、誰も読み込んでいない。
こうした空気を感じたことがある社長は
少なくないはずです。
社長は良くしたいと思っているのに、
結果として状況は良くならない。
これは、誰も悪くありません。
社長の想いも本物で、現場の戸惑いも本物です。
ただ、その間にうまく橋がかかっていないだけです。
なぜ、意図は伝わりにくいのか
社長の言葉は、社長の頭の中にある
全体像から出てきています。
会社の数字、業界の動き、将来の展望。
こうしたものを踏まえた上での
「こうしたい」という言葉です。
一方、現場のメンバーは、
日々の業務の中で動いています。
「今のやり方を変えると、自分の仕事はどうなるのか」
「これまでやってきたことは無駄になるのか」
こうした視点から、社長の言葉を受け取ります。
同じ言葉でも、立っている場所が違うと、
受け取り方が全然違ってきます。
社長が「もっとスピード感を持って動いてほしい」と
言ったとき、社長の頭には市場の変化や
競合の動きがあります。
一方で現場のメンバーは、その言葉を
「今のやり方が遅いと責められている」と
受け取ってしまうことがあります。
同じ言葉が、立場によって
全く違う意味を持ってしまうのです。
第三者が間に入ると、何が変わるのか
社長にも、現場にも、
直接話すと言いにくいことがあります。
社長は現場に弱みを見せたくない、
現場は社長に本音を言いにくい。
第三者が間に入ると、
両方が本音を話してくれることがありました。
社長の本当の意図、それをやることでどうなるのか。
現場の本当の不安、何が引っかかっているのか。
この両方を聞いた上で、
それぞれに伝えていきます。
社長の意図を、現場が動きやすい言葉に変換して伝える。
現場の不安を、社長が理解できる形で伝える。
この往復を何度か繰り返すと、
お互いの言葉の裏にある背景が見えてきます。
最初は、第三者が主導する形で
改善を進めていきます。
そこから、だんだんと
社長と現場が直接やり取りできるように
変わっていきます。
これは焦って進めるものではなく、
両者の信頼関係が
少しずつ積み重なっていく過程です。
橋渡しがあると、対話が変わる
橋渡しがある状態では、
社長は現場の状況を踏まえた上で
意図を伝えられるようになります。
現場は、社長の意図の背景まで
理解した上で動けるようになります。
「なぜこれをやるのか」が
両方にとって腹落ちした状態になると、
反発が前向きな議論に変わっていきます。
「それならこうした方がいいかもしれません」
というような、現場からの提案も
出てくるようになります。
すれ違いが対話に変わっていく瞬間です。
まとめ
社長の「こうしたい」という想いは、
そのままでは現場に正しく伝わらないことがあります。
立っている場所が違うと、
同じ言葉でも受け取り方が変わってしまうからです。
第三者が間に入って、
社長の意図と現場の本音、
両方を丁寧に橋渡しする。
最初はその力を借りながら、
だんだんと社長と現場が
直接対話できる関係に変わっていきます。
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