現場の本音が経営者に届かない理由|組織に「言えない空気」が生まれる仕組み
「うちのメンバーが何を考えているのか、
正直よくわからなくて」
こうした言葉を、経営者からよく聞きます。
面談はしている。
会議でも発言を促している。
でも本当のことを言ってくれている気がしない。
現場のメンバーは、
経営者に言えていないことを抱えています。
それが経営者には届いていない。
「言えない空気」は、
誰かが意図して作ったものではありません。
でも気づかないうちに組織に根づいて、
経営者と現場の間に見えない壁を作っていきます。
本記事では、現場の本音が届かない理由と、
その空気を変えるための方法をお伝えします。
「言えない空気」が生まれる理由
組織によって状況は様々ですが、
現場で見てきた「言えない空気」の原因には、
いくつかのパターンがあります。
評価への不安
「これを言ったら、評価が下がるかもしれない」
この不安が、メンバーの本音を封じます。
上司への不満、業務への疑問、
「この方向性は違うんじゃないか」という感覚——
評価に影響するかもしれないと感じると、
メンバーは黙ることを選びます。
経営者は「何でも言ってほしい」と伝えているつもりでも、
メンバー側には「本当に言っていいのか」という
不安が残っていることがあります。
「言っても変わらない」という諦め
過去に意見を言ったけど、何も変わらなかった。
提案したけど、流された。
「あの人に言っても無駄だ」という経験が積み重なると、
メンバーは最初から話さなくなります。
諦めは、ある日突然生まれるものではありません。
「言っても変わらない」という小さな経験が
積み重なった結果です。
経営者には「最近メンバーが意見を言わなくなった」と
映っていますが、実は長い時間をかけて
その状態が作られてきたことがほとんどです。
本音を言える場がない
「本音を話してほしい」という気持ちはあっても、
実際に本音を話せる場が
組織の中にないことがあります。
会議は報告の場になっている。
面談は評価の場になっている。
1on1はあるけど、業務の確認で終わっている。
「ここなら本音を言っていい」という場が
意識的に作られていないと、
メンバーは本音を言うタイミングを見つけられません。
経営者は聞いているつもり、メンバーは言えていない
「うちはオープンな組織だから、
何でも言える雰囲気があると思う」
こうした経営者の認識と、
「実は言えていないことがたくさんある」という
メンバーの実態のずれが、
現場でよく見られます。
経営者が「聞いている」と感じていても、
メンバーが「言えている」とは限りません。
このずれが、経営者が気づかないうちに
組織の問題を大きくしていきます。
「言えない空気」が組織に与えるダメージ
現場の本音が届かない組織では、
課題が水面下に潜り続けます。
小さな問題のうちに対処できていれば
防げたことが、気づいたときには
手がつけられない状態になっていることがあります。
メンバーの離職の裏側に、
「言えなかったことがずっとあった」という
ケースは少なくありません。
1on1でメンバーと話していると、
「実は前からずっと気になっていたんですが、
言いにくくて……」という言葉が出てくることがあります。
数週間、数ヶ月、一人で抱えていたことが
初めて言葉になる瞬間です。
こうした本音が早く出てくるほど、
組織の課題は早く解決できます。
本音が届く組織を作るために
第三者として間に入り、メンバーの本音を引き出す
「言えない空気」を変えるために
最初に取り組んだのは、
外部の第三者として間に入ることでした。
経営者や上司には言えないことも、
外部の人間には話せることがあります。
評価に関係しない。
社内に広まらない。
立場や力学に縛られていない。
こうした安心感が、
メンバーの本音を引き出します。
出てきた本音を経営者にフィードバックすることで、
「現場はこういうことを感じていたのか」という
気づきが生まれます。
この気づきが、
経営者と現場のすれ違いを解消する出発点になります。
本音が言える場を意図的に作る
外部の力を借りながら、
同時に社内でも本音が言える場を
意図的に作っていくことが大切です。
評価と切り離した1on1、
発言しやすい会議の進め方、
失敗を責めない文化——
こうした環境が少しずつ整うことで、
メンバーが「ここなら言っていい」と
感じられるようになっていきます。
まとめ
「言えない空気」は、
誰かが意図して作ったものではありません。
評価への不安、言っても変わらないという諦め、
本音を言える場がないこと——
こうしたことが積み重なって、
気づかないうちに組織に根づいていきます。
経営者が「聞いているつもり」でも、
メンバーが「言えている」とは限りません。
現場の本音を引き出すためには、
外部の第三者が間に入ることが
最も効果的な方法の一つです。
本音が届く組織を作ることが、
課題を早期に発見し、
組織を強くしていきます。
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