近年、人材育成が上手くいっていないと感じる企業は少なくありません。その原因としては、上司のマネジメント・育成能力不足や、組織環境の課題などが挙げられます。しかし、どんなに優れた育成プログラムや上司がいても、育成される側の意識が低いと、その効果は半減してしまいます。

そこで今回は、人材育成を成功させるために、育成される側が心がけるべき心得について考えていきましょう。

1. 自身の理解を深める

まず大切なのは、自身の現状と目標を明確にすることです。自分の強みや弱み、興味や関心、キャリアビジョンなどを理解し、どうなりたいのかを具体的にイメージしましょう。その上で、目標達成のために必要なスキルや知識を洗い出し、学習計画を立てます。

目標設定は、SMART（Specific：具体的、Measurable：測定可能、Achievable：達成可能、Relevant：関連性がある、Time-bound：期限付き）の原則を参考にすると効果的です。

2. 目標を伝え、コミットメントを得る

目標を明確にした後は、上司や関係者に積極的に伝えましょう。自分の成長意欲をアピールし、育成プログラムや研修への参加希望を表明します。

目標を伝える際には、単に「成長したい」と伝えるだけでなく、具体的な目標と、それを達成するために必要なサポートを具体的に示すことが重要です。また、目標達成に向けた自身のコミットメントも明確に伝えましょう。

3. 上司も完璧ではないことを理解する

上司も人間であり、完璧ではありません。時には間違ったり、指導が不足していたりすることもあるでしょう。そのような場合でも、すぐに諦めずに、積極的にコミュニケーションを図り、理解を得ようと努めましょう。

上司も部下の成長を望んでいるはずです。積極的に質問し、フィードバックを求めることで、より効果的な指導を受けることができます。

4. 信頼関係を築く努力をする

上司や指導者との信頼関係は、人材育成において非常に重要です。互いを尊重し、オープンなコミュニケーションを図ることで、より深い学びを得ることができます。

信頼関係を築くためには、日頃から積極的にコミュニケーションを図ることが大切です。自分の考えや意見を積極的に伝え、上司の指導にも耳を傾けましょう。また、困ったことがあれば素直に相談し、助けを求めることも重要です。

5. 能動的に取り組む

与えられた研修や課題をただこなすのではなく、常に主体的に学習に取り組むことが重要です。わからないことがあれば積極的に質問し、より深く理解しようと努めましょう。

また、研修で学んだことを実際の業務に活かせるように、意識的に行動することも大切です。積極的にチャレンジし、失敗を恐れずに経験を積み重ねることで、より早く成長することができます。

6. 積極的にフィードバックを求める

自分の成長を客観的に把握するためには、周囲からのフィードバックを積極的に求めることが重要です。上司や先輩、同僚など、様々な人から意見を聞くことで、自分の強みや弱みをより深く理解することができます。

フィードバックを受ける際には、謙虚な姿勢で耳を傾け、改善点として受け止めましょう。批判として捉えず、自身の成長の糧とすることが大切です。

7. チャレンジする

現状に甘んじることなく、常に新しいことにチャレンジすることが重要です。新しいスキルや知識を習得することで、自身の可能性を広げることができます。

また、チャレンジすることで、失敗を経験し、そこから学ぶこともできます。失敗を恐れることなく、積極的に行動することが成長につながります。

まとめ

人材育成は、育成する側と育成される側の双方の努力によって成り立つものです。育成される側が積極的に学び、成長しようと努力することで、より効果的な人材育成を実現することができます。

今回ご紹介した心得を参考に、自身の成長に積極的に取り組み、目標達成に向けて邁進していきましょう。