論語に学ぶ④|失敗は問題じゃない。孔子が教える「本当の失敗」とは何か
「過ちて改めざる、是を過ちという」
孔子が残したこの言葉の意味はこうです。
「失敗したのに改めないこと、
それこそが本当の失敗だ」
裏を返せば、こういうことです。
失敗して、改めれば、それは失敗ではない。
約2500年前の言葉ですが、
現代の営業組織に
そのままあてはまります。
失敗を責める組織では、
メンバーは挑戦をやめます。
「失敗したら怒られる」という空気が、
メンバーを安全な行動だけに向かわせます。
一方、失敗を「改めるきっかけ」として
扱える組織では、
メンバーは挑戦し続けます。
挑戦するから成長し、
成長するから組織が強くなります。
本記事では、孔子のこの言葉を手がかりに、
失敗を活かす組織の作り方をお伝えします。
失敗を責める組織で何が起きるか
挑戦しなくなる
「失敗したら怒られる」
「うまくいかなかったら評価が下がる」
こうした空気がある組織では、
メンバーは安全な行動しか取らなくなります。
新しいアプローチを試さない。
うまくいくかわからない提案はしない。
「言われた通りにやっていれば問題ない」という
最低限の行動だけをこなすようになります。
挑戦しない組織は成長しません。
失敗を恐れるあまり、
現状維持が続いていきます。
失敗を隠すようになる
失敗を責められる経験が積み重なると、
メンバーは失敗を隠すようになります。
「報告したら怒られる」
「バレなければいい」
小さな失敗が隠されたまま積み重なり、
気づいたときには大きな問題になっていた——
こうした場面を現場で見てきました。
失敗を責める文化が、
失敗を隠す文化を生みます。
そして隠された失敗が、
組織をじわじわと弱くしていきます。
同じ失敗を繰り返す
失敗を責めるだけで、
「次にどうするか」を一緒に考えない組織では、
メンバーは同じ失敗を繰り返します。
「何を変えればいいかわからない」まま、
ただ責められるだけでは、
行動は変わりません。
孔子が言う「改めざる」状態が
続いていくのです。
「改める」組織を作るための方法
① 失敗したとき「次はどうするか」だけを考える
失敗したとき、
責めるのではなく
「次はどうするか」だけを一緒に考える。
「なぜ失敗したんだ」ではなく、
「次の商談で何を変えてみますか?」
この問いかけの違いが、
組織の空気を変えます。
失敗を責める問いは、
メンバーを過去に向かわせます。
「次はどうするか」という問いは、
メンバーを未来に向かわせます。
孔子が言う「改める」とは、
過去を後悔することではなく、
未来の行動を変えることです。
② 失敗を報告しやすい空気を作る
失敗を隠す文化を変えるためには、
失敗を報告したときの経営者やマネージャーの
反応が全てです。
失敗の報告を受けたとき、
「早く教えてくれてありがとう」と言えるか。
「なんでそうなったんだ」と責めてしまうか。
この一言の違いが、
「失敗を報告していい組織か、隠す組織か」を
決めていきます。
「失敗を報告してくれた方が、
早く対処できる」という文化を
意識的に作ることが大切です。
③ 失敗した経験を「チームの学び」にする
一人の失敗を、チーム全体の学びにすることで、
失敗の価値が変わります。
「先週の商談でこういう失敗をして、
こう改めたら次はうまくいきました」
こうした共有が自然に行われる組織では、
一人の失敗がチーム全体の成長につながります。
失敗を「恥ずかしいこと」ではなく
「チームへの貢献」として
扱える文化が育っていきます。
経営者・マネージャー自身が「改める」姿を見せる
失敗を活かす組織を作るために
最も効果的なのは、
経営者やマネージャー自身が
「改める」姿をメンバーに見せることです。
「先週の会議の進め方、
あれはよくなかったと思っていて。
今週はこう変えてみます」
この一言が、組織に与える影響は大きいです。
リーダーが自分の失敗を認めて改める姿を見せると、
メンバーは「ここでは失敗を認めていいんだ」という
安心感を持ちます。
心理的安全性は、
宣言して作るものではありません。
リーダーの行動から自然と生まれるものです。
まとめ
「過ちて改めざる、是を過ちという」
失敗することが問題なのではなく、
失敗したのに改めないことが
本当の失敗だと孔子は言います。
失敗を責める組織では、
メンバーは挑戦をやめ、失敗を隠します。
失敗したとき「次はどうするか」を一緒に考え、
報告しやすい空気を作り、
チームの学びにする。
そして何より、
リーダー自身が「改める」姿を見せること。
この積み重ねが、
失敗を活かす組織を作り、
挑戦し続けるチームを育てていきます。
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