均一化をやめると組織が変わる|チーム設計の考え方
「全員がヒアリングもクロージングも
提案書作成も、同じ高いレベルでできるようにしなければ」
こうした発想で育成している組織に、
現場でよく出会います。
全員が高いレベルのスキルを持てば、
組織は強くなると考えるのは自然なことです。
ただ実際には、
全員を同じ高いレベルに引き上げようとすればするほど、
組織が疲弊していくことがあります。
苦手なことを高いレベルまで引き上げるのは、
得意なことを伸ばすより何倍もの時間とエネルギーが必要です。
その労力をかけ続けた結果、
メンバーは疲弊し、
組織全体の力はなかなか上がらない。
全員が高い平均点を持つ組織より、
強みが尖ったメンバーが掛け合わさったチームの方が、
組織全体としての力は大きくなります。
本記事では、均一化をやめて
強みの掛け合わせでチームを設計する
考え方をお伝えします。
「全員を同じ高いレベルに」という思い込みが組織を疲弊させる
支援に入った組織で、
こうした場面によく出会います。
クロージングが苦手なメンバーに、
クロージングを高いレベルでできるよう
繰り返し練習させている。
提案書が雑なメンバーに、
トップレベルの提案書が書けるよう
何度も指導している。
苦手を高いレベルに引き上げることに、
大量の時間とエネルギーを使っている。
でも考えてみてください。
苦手なことを高いレベルに引き上げることと、
得意なことをさらに伸ばすことでは、
どちらが早く成果につながるでしょうか。
苦手の克服には時間がかかります。
本人も苦痛を感じながら取り組むため、
モチベーションも上がりにくい。
そして仮に引き上げられたとしても、
「普通にできる」レベルにしかなりません。
一方、得意なことを伸ばすと、
「この人に任せるとうまくいく」という
替えのきかない強みになっていきます。
本人も楽しみながら取り組めるため、
成長のスピードも早くなります。
強みの掛け合わせが組織を強くする理由
チームは、全員が同じ高いレベルのスキルを
持つ必要はありません。
それぞれの強みが組み合わさることで、
チーム全体としての力が生まれます。
ヒアリングが得意なメンバーと、
クロージングが得意なメンバーが組めば、
どちらか一人よりはるかに高い成果が出ます。
提案書を作り込むのが得意なメンバーと、
顧客との関係構築が得意なメンバーが連携すれば、
互いの影の薄い部分をカバーし合えます。
全員が高い平均点を目指す組織は、
どの場面でも「まあまあ」の結果しか出ません。
強みが尖ったメンバーが掛け合わさった組織は、
それぞれの強みが活きる場面で
突出した結果を出せます。
そしてもう一つ重要なのは、
強みを活かせる役割で動くメンバーは
疲弊しないということです。
好きで得意なことをやっているから、
長く続けられる。
続けるから、さらに深くなる。
この好循環が、組織全体の底力を上げていきます。
強みの掛け合わせでチームを設計するために
まず1on1で一人ひとりの強みを把握する
強みの掛け合わせでチームを設計するためには、
まず一人ひとりの強みを正確に把握することが必要です。
ただ、本人が自分の強みを
自覚していないケースは少なくありません。
1on1で「最近うまくいった場面はどこでしたか?」
「どんな場面で一番力を発揮できている気がしますか?」
と問いかけることで、
本人も気づいていなかった強みが見えてくることがあります。
強みは自己申告ではなく、
対話の中から引き出すものです。
強みを活かせる役割を設計する
一人ひとりの強みが把握できたら、
次はその強みが最も活きる役割を設計します。
全員に同じ業務を割り当てるのではなく、
「この人はヒアリングを中心に動かす」
「この人はクロージングフェーズを任せる」
「この人は既存顧客のフォローを担当させる」
こうした役割設計が、
チーム全体の成果を最大化します。
強みを活かせる役割を与えられたメンバーは、
「自分が組織に貢献できている」という実感を持ちます。
その実感が、主体的に動く動機につながっていきます。
均一化をやめることへの不安
「でも、全員がある程度のスキルを持っていないと
業務が回らないのでは?」
こうした不安を持つ経営者は多いです。
これはもっともな懸念です。
均一化をやめることは、
最低限のスキルをなくすことではありません。
「最低限できる」水準は担保しながら、
その先を「全員同じ高いレベルに引き上げる」のをやめる
ということです。
全員が苦手を高いレベルに引き上げることに
エネルギーを使うより、
得意なことで突出したメンバーを育てることに
エネルギーを使う。
この発想の転換が、
組織全体の底上げにつながります。
まとめ
「全員を同じ高いレベルに引き上げるべき」という発想をやめると、
組織の見え方が変わります。
苦手を高いレベルに引き上げることに
エネルギーを使うより、
一人ひとりの強みを把握して
その強みが活きる役割を設計する方が、
チーム全体の成果は大きくなります。
強みの掛け合わせが、組織を強くします。
営業組織の課題でお悩みの方は、株式会社CsMの無料相談をご活用ください。
