採用に頼らず営業組織を強くする方法|今いる人材で売上を上げる方法
「もっと人を採用すれば、組織が強くなる」
こう考えている経営者に、現場でよく出会います。
採用は確かに有効な手段の一つです。
ただ、育成の仕組みも定着の仕組みもないまま人を増やしても、
同じ問題が規模を拡大して繰り返されるだけです。
採用しても定着しない。
採用コストをかけても組織力が上がらない。
優秀な人材を採用したのに、既存の仕組みがなく活かせない。
こうした状況を、支援の現場で何度も見てきました。
本記事では、採用に頼らず今いる人材で
営業力を最大化するための具体的な方法を解説します。
「採用を増やしたい」相談の裏側にある現実
支援先で「採用を増やしたい」という相談を受けたとき、
現場を観察すると、共通した状況が見えてきます。
採用しても定着せず、育成が追いつかない
採用→入社→数ヶ月で退職→また採用——
このサイクルが続いている組織では、
育成に使える時間と労力が採用活動に消費され続けます。
定着しない根本原因が解決されないまま採用を続けても、
組織の体力は消耗するだけです。
採用コストをかけても、組織力が上がらない
一人の採用にかかるコストは、
中小企業では50〜100万円以上になることも珍しくありません。
そのコストをかけても、既存メンバーの育成や
プロセスの整備がされていなければ、
採用した人材は「なんとなく動いている組織」に
放り込まれることになります。
優秀な人材を採用したが、既存の仕組みがなく活かせなかった
優秀な人材が入っても、
「何をどう動けばいいか」が見えない環境では
力を発揮できません。
育成の型も、営業プロセスの標準化も、
マネジメントの仕組みもない状態では、
どんな優秀な人材も自己流で動くしかありません。
「採用の前に整えるべきもの」がある
こうした状況を経営者に伝えると、
多くの場合、最初は「でも人が足りないんです」という反応が返ってきます。
ただ現場を見ると、人が足りないのではなく、
今いる人材の力が十分に発揮されていないことがほとんどです。
採用を増やす前に、今いる人材の力を最大化することを提案するのは、
そのためです。
採用に頼らず組織を強くする3つのアプローチ
採用に頼らず組織を強くするために、
現場で最初に取り組んだことは3つです。
① 今いるメンバーの強みを把握し、役割を最適化する
まず、今いるメンバー一人ひとりの強みと課題を把握します。
「この人はヒアリングが得意」「あの人は提案書の質が高い」
「このメンバーは既存顧客のフォローが上手い」——
こうした強みを把握した上で、
それぞれの強みが最も活きる役割を設計します。
全員が同じ業務をこなす体制から、
各自の強みを活かした分業体制に変えることで、
採用しなくてもチーム全体のパフォーマンスが上がります。
② 育成の仕組みを先に整えて、採用後の定着率を上げる準備をする
採用を検討する前に、育成の仕組みを整えることが重要です。
入社後のオンボーディングはどうするか。
誰がどのタイミングで何を教えるか。
3ヶ月・6ヶ月でどんな状態になっているべきか。
こうした育成のロードマップがあることで、
採用した人材が早期に戦力化できるようになります。
育成の仕組みがない状態で採用を増やしても、
定着率は上がりません。
④ 現状の離職率を下げることを採用より先に取り組む
採用と離職防止を同時に進めることは、
バケツに穴が開いたまま水を注ぐ状態です。
まず離職の原因を特定し、穴を塞ぐことを優先する。
離職率が下がると採用コストが減り、
育成が積み重なることで組織全体の生産性が上がります。
採用強化は、定着率が改善してから加速させる方が
費用対効果は高くなります。
採用に頼らない組織づくりが進んだとき、現場に何が起きるか
採用に頼らない組織づくりが進んだとき、
現場では3つの変化が同時に起きました。
今いるメンバーのモチベーションと成果が上がりました。
強みを活かした役割を与えられ、
育成のフォローがある環境になることで、
「この組織で成長できる」という実感が生まれます。
その実感が、主体性と成果につながっていきます。
採用した人材が早期に戦力化できるようになりました。
育成の仕組みが整っていると、
新しいメンバーが「何をどう動けばいいか」を
早い段階で理解できます。
試行錯誤の期間が短くなり、
即戦力として動き始めるまでの時間が大幅に縮まります。
そして経営者が採用以外の選択肢を持てるようになりました。
「人が足りない→採用する」という一択から、
「今いるメンバーの力を最大化する→必要に応じて採用する」
という選択肢が生まれます。
採用市場の状況に左右されず、
自分たちのペースで組織を成長させられるようになります。
実際に支援したSaaS企業では、
採用に頼らず既存メンバーの育成と仕組み化を進めた結果、
メンバー一人当たりの平均月間契約件数が1.2件から4.8件へと拡大。
チームの月間売上は基準値の3倍に達しました。
よくある質問(FAQ)
Q. 今いるメンバーで売上を上げようとしたが、限界を感じています。やはり採用が必要でしょうか?
A. 限界を感じる前に、確認してほしいことがあります。
今いるメンバーは、本来の力を発揮できる環境にありますか?
育成の仕組みはありますか?
強みを活かせる役割になっていますか?
これらが整っていない状態での限界感は、
「人の限界」ではなく「仕組みの限界」である場合がほとんどです。
仕組みを整えてから採用を判断することをお勧めします。
Q. 採用コストを下げたいが、良い人材が集まらなくなるのでは?
A. 採用コストを下げることと、良い人材を採用することは
矛盾しません。
育成の仕組みと定着率が高い組織は、
「入社した人が成長できる環境」として
口コミや紹介での採用につながりやすくなります。
採用コストをかけるより、
組織の魅力を高める方が長期的に良い人材が集まります。
Q. 採用なしで組織を強くするには、どれくらいの期間が必要ですか?
A. メンバーの行動変容などの変化は1〜3ヶ月以内に現れ始め、
数字として成果が出るまでには3〜6ヶ月程度かかることが多いです。
採用と違い、即効性はありませんが、
定着する力として組織に残ります。
採用は「人を増やす」ことができますが、
育成と仕組み化は「組織の力そのものを上げる」ことができます。
まとめ
「採用すれば解決する」という発想の前に、
立ち止まって考えてほしいことがあります。
今いるメンバーは、本来の力を発揮できていますか?
採用しても定着しない、組織力が上がらない——
その原因は人数ではなく、仕組みと育成にあります。
今いるメンバーの強みを活かし、
育成の仕組みを整え、離職率を下げる。
この3つが整ったとき、採用は「加速させるもの」になります。
CsMが目指すのは、「今いる人材で、営業力を最大化する」組織です。
営業組織の課題でお悩みの方は、株式会社CsMの無料相談をご活用ください。
